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と き め き 航 海 記 |
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新米船長の潮来水郷あやめを見る旅
航海日 2010年6月2日(水)
天候 快晴 風力 午前中「1」 午後になって「2」
(風力はビューフォート階級表での素人判断でかなりアバウトです)
使用艇 YAMAHA AS−21
キャプテン 中澤滋夫 (74歳)
1等航海士 皆葉 隆三 (72歳) (免許なし、取得希望の体験乗船)
( ヨットはスキッパー(艇長)で、ボートはキャプテン(船長)と呼ぶんだそうです。)
小型船舶免許は平成4年に取得、その後18年間は乗船歴なし。
定年後は 夏は登山、冬はスキーに明け暮れていました。
登山の方は登りたい山は、ひとまず目的を達したので、お休み中(本当のことを
言うと、高い山は体力が衰え無理になったので、断念しました)。
今回、山から海(当分の間は静かな湖)に転じました。
前置きはこの辺まで。
当日は秋元専務と佐藤ハーバーマスターにお見送りを受け、九時半に出航。
免許を取ってからは、先週に続いての2度目の航海の、頼りないキャプテンです。
同乗の航海士が、ライフジャケットを付け忘れ、離岸してすぐに、「オーイ、ライフジャケットつけて」と注意を受ける始末。離岸は上手く出来、フェンダーを揚げて港内はデットスローでとろとろ運転。引き波を立てるなは、前回航行の前に、ハーバーの
坪田先生に特訓を受けたときの注意を忠実に守る。
堤防を出てエンジンを4000pmに上げる。エンジン快調、スピードが出て、バウが下がると、「さあ、行くぞ」と、やや緊張気味
国定公園のオランダ風車を真横に見る地点で、コンパス針路を約120°に変針、湖心の観測所に向う。振り返ると、遠くに見える筑波山を背景に、ぶれのない、伸び伸びとした、まっすぐの航跡を眺め、快感、満足。
テキサツインスツルメントの白いビルを、右手横に見ると湖心までの行程の約半分。
風は弱く快適、飛ばしたい気持ちだが、免許取得のとき飛ばして、「ここは、競艇場ではないぞ」と、厳重注意を受けたことを思い出した。自動車もスピード違反は2度、高い罰金を払い、水戸の免許センターで特別講習受けた。どうもスピードの魅力には、弱い性格らしい。
霞ヶ浦のランドマークとしている観測所を一周する。ここからは針路を、135°に変針する。本日は水曜日で麻生温泉は定休日なので、潮来に向かう。
普通の有視界航行では、コンパスに頼る必要は無いのですが、潮来へは初めて、陸地の目標物も特定できず、不安中の航行。案の定目標が定まらず、双眼鏡で北利根橋を探す。前方右手の橋の方へ行きかけるときに、秋元専務から携帯が入る。
鉄塔の間にある橋が目的の北利根橋と教わる。遠くハーバーからの指示に感謝。
右手の橋は 後で確認すると稲敷大橋でした。
常陸利根川は思っていたより川幅があり、行き会い船も無くらくらく航行。
潮来の桟橋は、係留スペースがあるかどうかが、出航時から懸念していたが、着いてみると、他に停泊の船はなくホット安心。
釣り人が竿を出していたので注意しながら着岸。
桟橋にはクリートやボラードは無く、鉄の環があったので、バウ、スターン両方とも、
ライセンス取得時のテキストを見ながら練習を重ねた、ボーラインノットで丁寧に結ぶ。後で気がついてみると、別のロープで二重に結んであり、親切な方に感謝。
無事着岸の報告。荷物を格納し上陸する。
前日専務に予約しもらった旅館「みさき壮荘」に行く。岸壁からすぐのところ。
この旅館は紹介のない一見客はお断りのこと、予約のお陰で丁重なもてなし。
天然温泉の湯加減も最高。うなぎも美味い。船の運転もアルコールは厳禁なのに冷たいビールの誘惑には勝てませんでした。
食後はあやめ見物。天候不順で開花が遅れていた花が、いま満開。ここのあやめは
開花期をずらして、順次咲くように種類を選んであるので、当分の間いつも花は見られるとのことです。
2時過ぎ帰港する準備中に、専務から携帯。風が出てきたので気をつけて帰るようにと、ただ、この船は少しぐらいの波には、大丈夫のこと。 離岸はスムーズ。
北利根橋を抜けてから、観測所を通ると回り道になるので、真っ直ぐ筑波山に向けて、針路は約300°に取る。
やや波はあるが、追い風、前からのしぶきは全然かからない。見張りの航海士から、浮遊物あり、石油缶大の空き缶でした。軽くかわす。
潮来から1時間ちょっとでハーバーに到着。波、風が出てきたので、手前の浮き桟橋に寄せる。右、左側の両方に係留の船がある。行き足を上手く止めないと、船に接触の恐れあり。よく見ると右側の艇は土浦1校のOB会のヨット。池田、秋元さんも所属していて、私も先輩。なんとなく、気持ちはこちらに傾く。
最初の着岸に、てこずっていると、見かねてか佐藤ハーバー長が来てくれて、進入角度をリードしてくれて、やっと着岸できました。
新米船長の旅は、無事終了。これも皆さんのおかげです。感謝いたします。
早くも次の思い新たに
次は麻生温泉と、横利根を通り利根本流へ出て、佐原の公園へ希望が膨らむ。
横利根川は、若い頃に、へら鮒釣りをしていたとき、目の前を通るボートや帆を下ろしたヨットの引き波を忌々しく思っていたが、今度、私は静かに通りましょう。
横利根に入る水門のゲートの開け閉めは、一人で出来るのだろうか。まあ、なんとかなるでしょう。
山もいいです。水の上もいいです。なんとなく幸せを感じた一日でした。
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